『10年後の仕事図鑑』を読んだ。
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ホリエモンと落合陽一の対談を、文章形式でまとめたものと言うことだが、特に会話形式になっているわけではない。各章のテーマに合わせて、話したトピックをまとめた感じ。
若干、取り留めのない流れではあるが、二人の言いたいことが凝縮され、また、ホリエモンの少し過激な表現も合わせて、とてもわかりやすいと感じた。
二人の未来予測は、概ね合っていると思うが、100%ではないと思うので、「まぁ、そういう方向だよね」と認識するくらいが良いと思う。
以下、本書から私がなるほどと思った部分を一部抜粋。
これからの職業を考えるときに、とても参考になると思う。
目次
会社で働く感覚が変わる
・社会が急速にアップデートされていく中で、これまでの普通が普通でなくなる。
会社員マインドでいることがどれほど愚かな状況なのかを理解することが大事。
会社員を、湯婆婆に名前を奪われた人。と表現している。
・農業は、何年もかけて、人の手間を減らしながら、収穫量を増やしてきた。人の手がかからなくなり食費は安くなっている。
つまり、たくさん稼がなくても食べていけるような時代がくる。
・高い取得を得たいなら、存在自体が人に対する訴求力がある人になればよい。何者でもない人間。貢献度の低い人間の価値は減っていく。
・今までは、会社と労働契約を結ぶのが普通だった。この会社で制作したあらゆる物は、会社に帰属します、と。
まさに湯婆婆と千尋の関係。アレが雇用という概念の縮図。
功績が自分に属さないなら、奴隷と変わらない、と言っても過言でない。
・会社にしがみつくというより、個人で仕事しても良いのだけど、会社にいるほうが自分のやりたいことが出来るから会社にいる。と自発的に会社を選択するくらいが良い。
・保育士は誰でも出来るといったら、炎上した。でも、育児は、昔は皆自分でやっていたこと。
嫌ならやめればよい。人手不足になれば、給与が上がる。我慢して続けていると悪循環になる。市場原理。
ベーシックインカムという考え方
・ベーシックインカムという制度が来るであろう。
スイスでは否決されたが。
この世の中には、働くことが不得意な人が一定数いる。
そうした人に強いるより、働くのが好きな人に、どんどん働かせたほうが効率が良い。
高級で働く能力のある人だけが、高級取りとして働き、その能力がないなら、国からお金をもらって好きなことをして生きていけば良い。
というのがベーシックインカム時代の発想。
・稼ぐということも、内容が変わってきて、遊びで稼ぐというのも有り。好きなことにハマることが大事。また、毎日情報発信すること。
・修行とは嫌なことを我慢するのが良いのではなく、コツコツと研究して自分のものにするフェーズのこと。
海外の中の日本として
・欧米化は、架空の概念。近代化時代のキャッチフレーズだった。
近代化は進めるべきであった。でもすでに終わり。次の目標が必要。
日本の幸福を見付けよう。
・日本人は平等が嫌いでは?。
公平とは違う。
日本は、良くできた社会主義なんて聞く。中国は、社会主義でトップダウンと見せ掛けながら、中身は完全な資本主義。これがアジアが目指す姿ではないだろうか?
なくなる仕事や、変わる仕事
なくなる仕事や、変わる仕事について、これら30種の事例をあげて解説している。自分が目指している仕事があれば参考になる。
管理職
秘書
営業職
現場監督
エンジニア
弁護士
会計士・税理士・社労士
スポーツの監督
介護職
警備員
教員
研究者
テレビ
事務職
倉庫業務
公務員・窓口業務
医師
クリエイター
アート
銀行員
運送業
翻訳
ドライバー
農業
顧客対応
コンビニのレジ打ち
書店
飲食
物流
編集・校正
このような感じで、働き方がどう変わっていくのか、どういう考え方でいればよいのか、を示してくれる書である。
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